大判例

20世紀の現憲法下の裁判例を掲載しています。

最高裁判所第一小法廷 昭和36(オ)951 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人の負担とする。

理 由

上告代理人浪江源治の上告理由について

原判決は、訴外Dが本件甲地に対する賃借権を訴外合資会社Eゴム製作所に譲渡

し、その代償として、Dと右会社との間に、本件甲地、乙地および丙地について、

Dが右会社の戦災復旧工事期間に限つて無償で使用収益できる旨の契約を締結した

こと、右工事は昭和二五年中に終了し、使用貸借契約が終了したことを判示したも

のであること判文上明らかである。

右の使用貸借契約の終了は、E側による解除によつてでなく、契約の存続期間の

満了によるものであるから、右会社またはその権利義務を承継したとする被上告人

は、甲地について取得した賃借権をDまたは上告人に返還すべき義務をおうもので

はない。原判決には、所論の法令解釈の誤り、審理不尽、理由不備の違法がなく、

論旨はすべて採用することができない。

よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のと

おり判決する。

最高裁判所第一小法廷

裁判長裁判官 横 田 喜 三 郎

裁判官 入 江 俊 郎

裁判官 斎 藤 朔 郎

裁判官 長 部 謹 吾

- 1 -

自由と民主主義を守るため、ウクライナ軍に支援を!